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「模擬試験の活用法・算数編」~朝日小学生新聞の掲載記事より~

2019.11.01

「学校別模試の成績、あまり気にしないで」—小林 直人 講師

算数では、模試の種類によって取り組みが異なります。

多くの受験生が受ける大規模な模試の場合、他の科目と同じように基礎的な問題から難易度が高い問題までレベルに幅があります。出題の多くは難易度がやや低めになりがちです。

こうした模試では、気持ちを落ちつけて臨むことがポイント。あわてて解くと、得点したい「1行問題」などでミスをしかねません。

特定の学校の入試を念頭においてつくられる「学校別模試」の場合、その学校を目指す受験生が集まり、その学校の入試のレベルで出題されます。自分の力をとらえるのに役立つので、本番のつもりで臨みます。

成績表の合格可能性に対して「まあまあかな」と感じたら、その結果を自信に結び付けます。ただし、油断は禁物。一方、「う~ん……」と感じても、あまり気にしないようにします。過去問(実際の入試問題)の演習や模試の復習でぐんと力が高まるのは秋以降です。

いずれの模試にもあてはまりますが、大事なのは復習です。

正答率が高いのに間違えたという問題は「弱点を克服する材料が見つかった」と受けとめ、必ず解き直します。模試では間違えたものの、じっくり時間をかけて解き直したら正答を導けたという問題の場合、解法そのものは理解しているようです。速く解けるように類題などをこなします。自分の力だけでは解けないという問題は、あてはまる単元の基礎から復習します。塾などの先生に解き方も教わります。

偏差値が思うように上がらなくても、それほど心配する必要はありません。大幅に下げなければ、周りの受験生と同じように力がついていると判断できます。

(10月6日(日) 朝日小学生新聞・受験特集より)