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「模擬試験の活用法・社会編」~朝日小学生新聞の掲載記事より~

2019.11.07

「長文や資料の読解、記述力も高めよう」—西田 知己 講師

社会の入試をふり返ると、これまでは「地理」「歴史」「公民」の分野ごとに大問が出題されてきました。この流れは大筋では変わりませんが、最近の入試では一つの大問の中に三つの分野の問題を盛り込むという出題が増えてきています。同じような傾向は、模試での出題にもみられます。

総合的な問題の復習では、間違えた問題だけを復習するのではなく、大問全体をもう一度見直すことが欠かせません。全体の流れ(テーマ)と設問の関係をおさえたうえで「三つの分野をどのように関連づけているのか」を見きわめ、出題の構成をとらえます。

こうした出題の多くは世の中の出来事や社会のニュースを題材にすることが多いので、時事問題対策に取り組むのも効果的です。

また、最近の入試では「社会の国語化」という現象もあります。「リード文」とよばれる長めの文章を読み、解答させるという出題がその典型です。図表やグラフといった資料が加わる場合もあり、これらをしっかり読み取ることができれば、正答を導けます。

新しい傾向に対応した問題集などは、それほど多く出ていません。似たような問題を解くには、模試を利用するのが一つの方法です。

攻略するときのポイントは、国語と同じようにリード文を読み通し、資料の内容を正確に読み解くことです。そうすれば、重要な用語などをおさえることができ、解答への糸口がみえてきます。

記述式で解答する問題も増えています。もっとも効果的な対策は「模範解答の書き写し」。いろいろなタイプの模範解答を自分の手で書き写すことで記述する力を高めます。

(10月6日(日)朝日小学生新聞・受験特集より)