国学院久我山中学校 (東京都杉並区) 学校探検
きちんと青春

運動会での風景。クラブ活動は盛んで、全国レベルの力を有する運動部も。部活については、放課後の正味1時間半、原則週4日間という枠の中で精一杯の工夫をしている。
―御校の教育方針に関連して、モットーの「きちんと青春」というのはどういう意味でしょうか。

 これは今から数年前、本校の卒業間際の生徒に「久我山ってどういう学校、久我山の教育を一言で表現すると‥・」と書かせたところ集まった言葉の中の一つなんです。ですから生徒自身が表現した言葉です。久我山での6年間は「きちんと青春」だったと。久我山の校風をとてもよく表しているなということで説明会などでも使わせていただいています。
例えば生活面においても、今、世間一般は服装でも頭髪でもややルーズな感じが流行っているのですが、やはりそういうところももう一度襟を正そうということなんです。中学生・高校生の本分は勉強すること、スポーツ・クラブ活動することですね。そして勉強・スポーツ・クラブ活動にはそれにふさわしい服装や頭髪があると思うんですよ。それは清潔であって質素であるということなんです。これは時代が変わっても変わらないものなんです。確かに世の中非常に移り変わりが激しいですから、明治の時代と現代とではかなり違います。しかし教育の中にあっては変わらないものがあると思います。それは学ぶ者の服装や頭髪が常に質素であって飾らない、そして清潔であるということです。本校では当然ですが化粧をしたり髪を染めたりピアスを付けたりということは認めていません。これは怒鳴りつけるのではなく、きちんと話せば生徒たちも理解してくれます。ですからおしやれ心のある盛りなのですが、中学・高校時代は勉強・スポーツに気持ちを集中して、生活面は質素に清潔に保ってもらいたい、・‥その辺りを集約した言葉が「きちんと青春」だろうと思います。

キャンパス内にある「女子錬成館」。しつけ教育にも力を注いでおり、女子は中2で茶道、高1で華道を学び、立ち居振る舞いなどのマナー教育も実践。進学実績のみでなく、人間教育に手厚いのも人気の一因。

―今のお話に関連しまして、校則が厳しいという声を聞くのですがいかがですか。
 
 私自身は厳しいとは思いません。久我山の校則を読み返してみても当たり前のことを決めているんです。例えばタバコを吸ってはいけません、飲酒をしてはいけません、‥・こういうことは当たり前で、法律でも決められています。そういうことを行った者についてはきちんと反省させる、決して見逃したりしない。ですから久我山が生活面のルールに厳しいと言われるならば、決めたことをきちんと生徒に実践するように求める態度においては厳しいかもしれない。決めたけれども実際には目こぼしして運用面において非常に甘い、それでは生徒のためにならないと思います。

―御校のラグビー・野球・陸上・サッカーなど全国レベルの運動部も多いのですが、活動は中学・高校一緒でしょうか。

 いいえ、別々です。やはり体力が違いますから。中学に入って初めてラグビーをやる生徒もいます。

―土曜日の扱いはどうなっていますか。週5日制とのことですが土曜講座や部活動でほとんど登校されているのですか。

 そうですね。第4土曜日は休みにしようということになっていますが、残りの3回については行事が入っているか、土曜講座が入っているか、生徒は登校することが多いです。体育祭や文化祭も土曜日に入っています。ウイークデイに行事を入れないことにしてから授業が行事でつぶれることはありません。

中1から中3にかけて、年に1回、大自然の懐に抱かれての自然体験教室を実施。H19年度は中1=信州(5月)、中2=尾瀬・奥日光(6・9月)、中3=北海道(9月)に。写真は尾瀬。

―ボランティア活動もなさっていると伺っていますが。

 ボランティアというよりも月1回環境美化の日を設けています。大掃除なんですけれども、その日は体操服に着替えて担任の先生と教室・廊下・校外を清掃する。また生徒一人ひとりのロッカーとか服装や頭髪なども再点検し、身の回りをきちんと整える習慣をつける、そういう日にあてています。

―携帯電話の扱いについてはいかがですか。

 原則禁止です。家庭に病人がいるなど特別な事情があれば届出により許可しますが、その場合でも校内では電源を切ることになっています。

―アルバイトは禁止でしょうか。

原則禁止です。

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