成蹊中学校 (東京都武蔵野市) 学校探検
キャンパスライフ

2007年7月に竣工した新中学HR棟。床など建物の多くに木材を使用し、温かみを創出している。大型ディスプレイやLAN端子が各教室に完備しているなど、IT時代に対応した設備を備えている。
―毎朝「凝念(ぎょうねん)」を行うと伺っていますが、「凝念」とはどのようなものですか。

中村春二先生が考え出した精神集中法です。手を桃の形に組んで静かに目を閉じて精神を集中させます。一日の始まりに朝礼で凝念で集中力を高めて、その日の授業やクラブ活動に臨みましょう、という目的で現在行われています。将来、大人になったときにもだらだらと仕事をするのではなく集中して仕事をして、趣味の時間や家族との時間も十分とれるようになってもらいたいという期待の表れでもあります。

―理科・社会については分野ごとの専門の先生が授業を担当されていると伺っていますが、高校のイメージでしょうか。

その通りです。決して難しいことをしようとしているのではなくて、無駄をなくそうということです。例えば中1であってもある程度概念形成ができる内容であればその時に教えることによって、高校に入って関係のある内容が出てきてもイメージを作りやすくなります。理科は中1で生物・地学を中2で化学・物理を学びます。生物・地学という具体的な世界から化学・物理という理論的な世界へと段階的にカリキュラムを組んでいます。

―理科の授業は実験・観察が中心ですか。

理科は理科館という建物で全ての授業を行っています。各科がフロアごとに分かれていて地学を除いては講義室と実験室が2つで実験を中心とした授業に十分に応えられる施設となっています。

毎年秋に開催している成蹊の文化祭「蹊祭(こみちさい)」。自主性をはぐくむために生徒自身が企画して運営をしている。準備段階から本番まで協力し合い、手作りのイベントを成功させることで大きな達成感が得られるという。
―クラブ活動は中高合同ですか。

合同なのは吹奏楽部とストリングス部だけです。その他のクラブは中学生と高校生で体力も違いますし、大会も別ですから一緒には活動していません。

―生徒の参加率はどのくらいですか。

中学で95%、高校で65%くらいです。

―土曜日は通常授業ですか。

午前中は授業で、午後はクラブ活動などに利用されています。

―文化祭について教えて下さい。

成蹊の蹊をとって“蹊祭(こみちさい)”といいます。中高合同の行事ですので準備の段階から中高で連絡をとりあいながらすすめていきます。できるだけ生徒の自主性に任せたいと考えています。

―体育祭は中高別ですか。

はい、中学は体育祭で高校は体育大会となります。公開行事ではありませんが、ブロック制で盛り上がります。男女で競技種目を分けていませんから、女子の騎馬戦もあります。

27万平方メートルという広大な敷地を持つ成蹊学園。テニスコート3面、400mトラック、野球場、ラグビー・サッカーグラウンドを有するという設備の充実度は、小〜大学までが一箇所に集まるワンキャンパスならでは。

―修学旅行についてはいかがですか。

中3で京都・奈良へ4泊5日で行きます。中3の1学期の中間までの間に国語・社会・芸術の科目で京都・奈良の文化や歴史や仏教美術などの勉強をしてから出かけます。将来、国際人として海外にでるときのためにも、京都・奈良は日本の原点ですから一度は勉強しておく必要があると考えています。
高2の学習旅行はいろいろなコースの中から自分の希望するところに行くものです。生徒自身が提案して仲間を集めて行うことも可能です。例えば屋久島やシンガポールなどは生徒が発案して実現した例です。

―校則について教えて下さい。

基本は、中学生は中学生らしく、高校生は高校生らしくということです。ルールを細かく決めているのではなく、説得と納得の指導をしています。校則が緩い学校に見えるかもしれませんが、身だしなみの大切さはずっと強調していますから、生徒たちも落ち着いたスタイルで学校生活を送っていると思います。

―携帯電話の扱いはどうなっていますか。

中学生については許可制で、校内では使用しないというルールになっています。高校生については使用のマナーは身についているであろうということで、特別な制限はしていません。

―アルバイトは禁止ですか。

もちろん高校生らしくないアルバイトは除きますが、禁止ではありません。

―心のケアに関してスクールカウンセラーは常駐ですか。

スクールカウンセラーは2名で、保健室にカウンセリングルームが2部屋あります。また、成蹊学園にも健康支援センターという部署があり、カウンセラーが常駐しています。中高の保健室の他、こちらでもカウンセリングを受けることが可能です。

リストへ戻る前のページへ|2|次のページへ