サレジオ学院 (横浜市都筑区) | 学校探検 | ||||||||||||||||||||||||
進路・入試
中学から高校にあがる段階で内部審査があります。そこで引っかかって、進学できないお子さんが出る年もあります。ただ担任も教科担当者も、まず「出すこと、落とすことありき」ではありません。基本的には高校に進学させてあげたいですから、そこに至る前に何度も声かけをしたり面談をしたりします。「君それじゃまずいよ、何とかしないといけないよ」と。しかしながら差がつきすぎてしまっていて、高校に進学することがかえってその生徒のためにならない、と判断せざるを得ない場合があります。そのような時には別の進路を奨めるときがあります。数としては先ほども申した通り「そういった生徒が出る年もある」というような表現が適当でしょう。毎年何名も他校に転出する、といった状況ではありません。 ―高校での留年はありますか。 制度としてはもちろんあります。ただもう何年も出ていないですね。 ―中には中学入試の難度に比べて大学合格実績が物足りない、と言うご父母がいます。このあたりは学校としてはどうお考えですか。 世間の評価は世間様が決めることですから、私たちがそれについてどうこう言うことはありません。ただ、先に申したとおり、大学に合格させることが唯一無二の目標、という学校ではないんです。あくまでも「社会にどのように貢献できるか」がベースであり、もちろん、その具体化の手段として大学に進むことは必要なのですが、眼を三角にして大学合格実績だけを上げてゆく、という姿勢ではないです。 もちろん、東大に現役合格者を何名も出していますし、その中には塾や予備校に一切通わず、当校の授業だけで東大にストレートで入った者もいますし、一昔前まではむしろその方が多かったと思います。ですからそういった生徒たちにきちんと応えられるという自負もあります。ただ、「何が目的か」ということ考えたとき、「○○大学に何人受からせる」ということが目的ではない。そこをぜひご理解いただきたいと思います。ある先生が言っていたのですが、「どうしても甲子園に出たい、という生徒は当校を選ばないだろう。同じように何が何でも東大に入りたい、という生徒も当校にはなじまない」と。まさにその通りでしょう。
―進路指導もまず「目指せ○○大」という指導はなさらないとか。 ええ、将来どういう職業に就いてどういう社会貢献が出来るのか、を生徒たちに考えてもらいます。まず中3の段階でご父母の協力の下、14グループに分かれ、1グループあたり10〜15名くらいの人数で職場訪問をします。実際に働いているお父さん・お母さんの会社・職場を訪問させていただき、社会というものに実際触れてみる。「職場」というのはどういう場かということを肌で感じてもらうという狙いです。 高1になると、2泊3日で進路ガイダンスというものを、代々木の青少年センターを借りて行います。適性検査をしたりするのですが、目玉としては本校のOBに来てもらい、講師役を務めてもらいます。OBは大学3年生くらいが多いですね。○○大学の△△学部で今学んでおり、こんな研究をしている、将来はこういうところに入ってこういう仕事をしたい、ということを話してもらう。少人数のグループでその講師役のOBを取り囲んで、いろいろ苦労話や、あるいは大学入試に関連した経験談を聞く。そんな中で自分の将来というものが少しずつ、形になっていきます。まず「何を学びたいか」という「学系」があり、次に「どこで学びたいか」という「大学」がある、ということですね。 ―御校は2/1に一回目試験(A日程)、2/4に二回目試験(B日程)を設けています。大学合格実績を上げているのは圧倒的にB日程で入った生徒さんではないか、という疑問があるようですが。 まったく違います。中学に入ればゼロからのスタートになります。トップレベルで入った生徒がトップのまま行くことはほとんどありません。また、2/1のA試験の、しかも補欠で入った生徒が東大に受かったこともあります。
―最後に、サレジオ学院を目指している生徒・ご父母にメッセージをお願いします。 何よりもお願いしたいことは、実際にお子さんも本校に足を運んでいただいて、校舎の雰囲気や空気、というものに触れて欲しいということです。そして受験生自身がこの学校を気に入って、目標として目指して欲しい、と思います。この学校には、どんなタイプのお子さんでも必ず自分らしさを発揮できる場があります。その意味では安心して過ごせる学校です。 取材を終えて こころの教育・人間教育で評価の高いサレジオ学院。受験生本人もさることながら、見学に行きお話を聞かれたご父母がいっぺんにファンになってしまう思う学校、という評判を耳にしたことがありますが、今回の取材でその秘密に触れることができた気がします。社会が不安定になればなるほど、当校のような「心を育てる」ということを何よりも重要視した学校の評価は高まるのではないでしょうか。 校内ですれ違った生徒諸君の礼儀正しさも印象的でした。 白井先生、お忙しい中丁寧にご説明いただき大変ありがとうございました。
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